女性であれば一度はお世話になるであろう場所、それは産婦人科。
出産に関わることだけでなく、女性特有の悩みや病を治療してくれる唯一無二の場所です。
そんな女性にとって無くてはならない、産婦人科医院で院長をされている女性に今回はお話を伺って参りました。
松島産婦人科医院長 松島 由生子
女性とは切っても切り離せない産婦人科医師としての半生とは・・・。
大きかった母の存在
──現在のお仕事を始めたきっかけを教えてください。
私の母も産婦人科医をしていたのですが、幼い頃から母が仕事をするのを見ていて自分も医者になると思っていました。
この病院も元は母がここ、滋賀県大津市で開業したんですよ。
▼松島産婦人科医院
結婚後両親から離れて他県で仕事をしていたため家庭との両立がとにかく大変でした。
でも「親元にいたままでは修行が出来ない」という思いから、大学病院をメインに他の開業医の下で、how toを沢山学びました。
この時に学んだ技術を集約させたのがこの病院です。正にいい所取り!(笑)
子供が2人いるのですが、保育園の時から仕事場の保育園に預けたり、学習塾でお留守番だったり、時には仕事場に連れて行ったりと。子供達も頑張ってくれましたね。
それから滋賀に戻り、母と二人で病院を立て直しに励みました。
母は本当に凄い人で・・・。
母が85歳で手術室で倒れるまでずっと一緒に仕事をしていました。正に生涯現役を体現している人だった。
▼母の背中からは学ぶものが沢山あった
──凄いお母様だったのですね。
そういう意味でも私の人生に影響を与えてくれたのは母です。
母の背中を見ながら育った私は彼女の生き様こそがバイブルだったのです。
バイブルという言葉だけでは伝わらないかも知れないですけど、様々な面において活力的な人だったんです。美にこだわる姿勢なんかは本当に凄くて。
日本舞踊やラテンダンスを精力的にこなしていたり、女性版のライオンズクラブで会長をしていたり・・・。何度も言うけど本当に凄かった。
そんな母の影響か、今は少しお休みしていますが私もラテンダンスをやっていたんですよ!
ダンスだけでなく他にも沢山やっていたんですよ、映画製作や演劇とか・・・。(笑)
▼本当に多彩な松島先生!
──松島先生もお母様に負けず劣らず凄いです!!
仕事関係でいうと産婦人科医院向けのシステム開発や、白衣のデザイン、この病院の内装のデザインや海外製の木のおもちゃの輸入・・・。この医院の他に医療の知識からアプローチを掛けたエステサロン。
このサロンもエステティシャンじゃなくて、エステの技術を持つナースが施術を行っていたり、使用する機器も実際に私自身が試してみて良かったものばかり取り揃えています。
色々手を広げ過ぎてたまに病院の事務長にストップをかけられる事も。(笑)
▼いただいたパンフレットには思わず読み込んでしまう情報ばかり!
──多彩な松島先生ですが、産婦人科医としてこの仕事をする上で一番大変なことがあれば教えてください。
お母さんと赤ちゃん、2人の命を預かっているという緊張感ですね。
しかもお産は一人一人違うもの、方程式なんかは存在しません。いつお産が始まるかわからないので365日拘束されている状態ですしね。
大変でもありますが、それは原動力にもなっていますね。
全員合わせて40人いるスタッフと共に、お産という生命誕生の瞬間に立ち会える、そして最後に笑顔で退院される時に得る達成感は毎日の原動力です。
お産は読めないものなのですが何故か、遠出していてもその時に呼び戻されるって言うことは今までなくて、大体私が病院に戻ってきてからお産が始まるんです。そこはとても有難いです(笑)
▼赤ちゃんも空気を読んでいるのでしょうか・・・笑
全ての女性に・・・
──タイミングまで味方につけていらっしゃるなんて!産婦人科の先生に聞いてみたかったことがあるのですが、俗に言う「安産体型」というものは存在するのでしょうか?
ありますよ。
でもよく言うただお尻が大きければいいっていう訳ではなく、骨盤次第なんです。なんならその人を見れば安産かどうかは勿論その人の背景まですぐ分かりますよ、嫁姑問題があるかどうかまでね。(笑)
まあ冗談はさておき、でもその人の肌つやをみればストレスがあるのかどうか、人生の背景が透けて見えてきます。
患者さん一人一人に向き合って、一人一人に合ったケアを行っていくことでお産という人生の一大イベントを迎える患者さんを支えていければと思います。
▼骨盤が全てを語るのだとか・・・深い。
──パッと見ただけでそんなところまで分かってしまうのですね!!先生の立場から女性に気をつけて欲しいことはありますか?
とりあえず私から言えるのは、悩みを抱え込まないで欲しいということ。
何か悩んでいても言ってくれないとそれに対して何も返せない。でも言ってくれたら何かしら返すことができます。私自身、出産を経験してあの時自分はこうして欲しかった、こんなものがあれば良かったということを実際にエステサロンや産後ケアの教室で行っています。
悩んでいることをそのまま抱え込んでしまうのが一番良くないので、どうにかそれを伝えてほしいですね。
──沢山の貴重なお話を有難うございました。最後に次に向けてのビジョンをお教えください。
主に女性の出生から思春期・妊娠・出産・更年期などすべてのシーンに対応出来るよう、医療・メディカルエステ・ヨガ・ピラティスなどいろんな角度からサポートしたいと思います。
元々母と二人三脚でしていたこの仕事も、今では私一人で行っている。
私でもメンテナンスが必要だと感じるのだから、きっと同じことを思っている方が沢山いるはずです。
前述した通り、自分がして欲しかった事を常にイメージして仕事をする事でスキルアップにつながると信じています。
『産婦人科』に留まらず色んな女性に満足感を与えていければと思います。
──松島先生、有難うございました!
女性の一生に寄り添っていく産婦人科。
それに留まらず、女性のライフスタイルをサポートしていきたいとお話される姿は本当に素敵で、正に現代の働く女性像の代表といっても過言ではないくらいのバイタリティと芯の強い美しさを感じさせていただきました。
女性の一生をサポートしてくれる産婦人科医院、興味のある方は是非訪れてみてください!
ホームページはコチラから。
松島産婦人科医院長 松島 由生子
滋賀県大津市に産婦人科を構える。産婦人科医に留まらず、エステサロンや産後ケアに至るまで、全ての女性をサポートするために尽力。滋賀県産科婦人科学会理事も務める。