『美容雑誌のライター』と聞いてあなたはどんなイメージを思い浮かべますか?
華やかそう、憧れの仕事・・・と想像する方も多いのではないでしょうか。しかし、どんな仕事にも表には見えない裏側が存在するものです。

第6回目となる今回は、光文社『美ST』ライター浦﨑かおりさんの半生に迫りました。

人が羨む職業に就かれるまでには何があったのか、実際にライターとはどんな職業なのでしょうか・・・。


ライターと言う職業。


──現在に至る経緯をお聞かせください。

大きく絞ると、これまではイベント関係やマスコミ関係の仕事をしてきました。
マスコミ関係の仕事を結婚退職した後はフリーランスのPRコーディネイターになりました。

昔、恒久施設や展覧会のアテンダントを経験した経緯したご縁で、世界万博愛・地球博で、350人の協会アテンダントの研修講師として半年間、愛知県に住んだこともありました。

イベントや、人材キャスティングなど、やりたいことにどんどんチャレンジした30代。

少しお休み期間を経て、コーディネイターの仕事をゆっくりと再開したのですが、今後、自分が本当にしたいこと、また自分にできることは何なのか、答えがだせす、暗いトンネルに入った期間が続きました。

フリーだからこそ、自分のスキルと特性と思いを、しっかりと自己認識していろいろ悩んだ時期でした。

44歳のときに、ご縁が合って光文社「美ST」のライターになりました。

振り返ればずっと、女性を相手にした仕事内容ばかりでしたが、やはり、また、無意識にも女性と関わる仕事に。
今までの私が積み重ねてきたキャリアとスキルがとても役立っています。

──ライターというご職業にとても興味があります!

私は関西に住んでいるため主に西日本エリアの取材を担当しています。「美ST」は美容情報誌なので、企画内容はコスメやヘアケア、健康、メンタルなど、美に関係する内容が幅広くあり、仕事をしながらいろいろな業種の方々と出会い学ばせていただくことも多くとても刺激があります。

ライターというと書くだけというイメージがあるかもしれませんが、私の仕事はライティングの他に、取材先のコーディネイト、カメラマンさんやヘアメイクさんのキャスティング、撮影する商品のリースの交渉・手配などディレクション的なこともしています。

▼書くだけでは終わらない!

美容や健康に関する企画を担当する中で、自分自身の体験を書くこともありました。私のリアルな悩みや体験を公表することで、同じように悩んでいらっしゃる読者のかたに共感していただき、何かのきっかけ作りのお手伝いなれば・・と思うようになりました。

なかなか私がやってきたライターやイベンターのお仕事って、社会に貢献しているのか実感しにくいところがあって。

「生きている意味がない」とか「結婚している意味が無い」とか、良く聞きますが、意味って自分で作っていくものだと思っているんです。意味があるものにする為に自分がどうしていくかが大切なんです。

こういうメンタル面の話って一度話しだすと止まらなくって、私自身よく記事にしています(笑)数年の不妊治療を終え、今までとは違う仕事を!とたまたま始めたライター業ですが、今まで培ってきた経験が活きていますね。

──こんなに幅広く、そして深いところを追及していく仕事だったのですね・・・。ライターさんの仕事の流れを伺って宜しいですか?

毎月、新しい企画を10個以上考えて会議に提出します。編集会議で自分の出した企画が通れば自分が担当するページが決まります。

美STライターの仕事の中で一番たいへんだと感じるのは、綺麗な読者さんを探すことかも(笑)

綺麗な読者の方々のリアルな美容情報を紹介することも美STの特徴ですが、誌面にご協力いただける綺麗な女性と出会うために、街にでればいつも「美女探し」をしています。

▼毎月街を目を光らせて美女を探していらっしゃるそう

あとはやっぱり情報収集が大切です。
アンテナを張り巡らせて、ちょっとした日常のお話から、「なにそれ!」というものを逃さずに広げて記事に繋げていったりしています。
自分の興味だけではネタが尽きるし、自分の主観は要らないとよく言われますね。


人生に影響を与えたもの


──貴重なお話を沢山聞けました!そんな浦﨑さんの人生に影響を与えたものは・・・

まずはアメリカのドラマ「セックス アンド ザ シティ」です。

 

▲画像は映画版のDVD。ドラマはシーズン6で完結しました。

 
恋愛模様が話題になったドラマですが、主役の4名の女性全員、お洒落で前向きで自立していて、しっかり「ぶれない」自分を持っているところに影響を受けました。
season1~season6までの全放送分、DVDで何度も見ました。
もちろん、映画も1と2、持っています。私も当時、テレビPRの仕事をしていたので、シャーロットと仕事の部分で親近感を持ったりして・・・(笑)
 
また、同じように、女性の特性を活かしながら任務を完璧に遂行して活躍していた「チャーリーズ・エンジェル」も好きな映画です。
▲チャーリーズエンジェル フルスロットル 販売元ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント 4104円

キャメロンディアスが演じていた、
キュートで憎めない可愛いキャラなのに、仕事となると、実はとてつもなく強くてデキル女。そのギャップが最高です。

▲読み込まれた哲学書

本でいうと、30代にフリーランスで孤軍奮闘していた時に、
哲学に関心を持っていて、難しいものじゃなく、スッと心に入ってくるエッセイ的なものを。

なにか心にモヤモヤや迷いが現れたときに読んで、よし、大丈夫。という2冊は本当によく読みました。

あとは、映画や本ではないのですが、私がライターになった時に二人の方にいただいたペン。


▲いつも初心を忘れない為に
このペンはずっと宝物です。
これから書く仕事を頑張ってね、といただきました。
撮影に行ってもバタバタなので使えていないんですけどね(笑)
 
ふと気づいたのですが、そういった女性が仕事で活躍することを挙げたのは母の影響なのかもしれません。
私が9歳の時に両親が離婚し、私が30歳で結婚するまでは、母と女2人で暮らしてきました。
母は看護師で、子供の頃からずっと社会で活躍する姿を見て育ったためか、結婚してもしなくても、仕事をしている自分の姿がイメージにありました。

今でも自立した女性像は一番に母の姿が浮かびます。


“生きてるだけで丸儲け”


──お母様のような自立した女性になられた浦崎さんの今の原動力は?

私は子供がいない代わりにトイプードルを飼っていて。
本当はその子達が原動力です。(笑)

あとは、旦那さんと将来楽しい老後を送ること。60歳になったら二人で世界一周旅行をしよう!と言っていて。今はお互い忙しいし、ワンちゃんもいるので国内のワンちゃんも一緒に行けるところで楽しんでいます。

そういう目標を見つけたので60歳に向けて出来ることを精一杯やろうとしています。

▼ワンちゃんもまるで笑っているよう☆

──最後に次に向けたビジョンをお聞かせください。

毎日、一歩一歩進んでいく、その先に見える景色が私にとってのビジョンです。10年後のビジョンは明日見えているビジョンに繋がっていくと信じて。

私、人生の格言というようなものは、特に作ってこなかったのですが、好きな言葉は 「生きているだけで丸儲け!」

どんな些細なことにも全てに感謝して生きていきたいと思います。

──浦﨑さん、ありがとうございました!

誰もが憧れる職業に就かれている浦崎さん。その裏には人知れない苦労と努力が隠されていました。浦﨑さんのような自立した美しい女性像、理想です。

次回も乞うご期待!


光文社 美STライター 浦﨑かおり
イベント業界、マスコミ業界を多数経験し、数年のブランクを経て応募者4桁の中から美STライターへ。
手がける記事は、女性を外側は勿論内面から美しくするものばかり。是非紙面をチェック!